リニア新幹線の工事に伴う生態系への影響などを議論する県の専門部会が開かれ、JR東海が大井川上流部の11の沢で水生生物などの調査を行うことが了承されました。
リニア工事に伴う南アルプスの生物などへの影響や対策を議論する県の専門部会では、JR東海から大井川上流部の沢の水生生物などを調べる調査に向けて、15の沢で実施した事前の現地確認の結果が報告されました。
その結果、JR側は11の沢では捕獲を中心とした現地調査と環境DNA分析による調査を実施し、4つの沢では安全の確保が難しいとして実施しない方針を示しました。
県の専門部会は11の沢での調査の実施を了承した上で、委員からは実施できない4つの沢では代替手法の検討を求める意見が出ました。
<生物多様性専門部会 岸本年郎部会長>
「調査をすることによって、現状が明らかになるとともに、どのような影響が起きるかということを、しっかり科学的に捉えていく基盤ができたと考えている」
JR東海は、9月から10月にかけ沢の上流域の調査を進める予定です。