「殺せ、殺せ」という声が聞こえて
Q.事件の日、何があったか説明できる?
「海に沈めてしまうとか、さらってやろうとか、暴力団らしき声が聞こえてきました」
覚醒剤を使用していた男は、Aさんが暴力団らしき人物らと結託して、自分を陥れようとしていると勘ぐっていたという。

Q.Aさんが(自宅の)母屋に戻ってきたのは覚えている?
「Aが寝ていて、『殺せ、殺せ』という声が聞こえて、Aの耳からネズミが出てきて、それと対戦していました。気づいた時には、台所のシンクに寄りかかってバットが置いてありました」
Q.相手は何だと思った?
「化けてくるネズミです」
Q.なぜネズミと対戦した?
「牙をむけてきたからです。Aを殴った記憶はないです。ネズミとは戦っていました」
Q.ネズミが出てきて対戦した?
「右手にチャカとか、OKサインで余裕だよとかいろんな声が聞こえていました」
Q.事件後に友人とやりとりしているが?
「記憶がないんですよ」
Q.LINEでやりとりしたこと自体も?
「覚えていないです。よくできてるなと。いつもの夢遊病だと思いました」
Q.遺体の写真を見てどう思った?
「普通に考えてこんなことできないですよ」
これまでの取り調べでは供述していなかった「ネズミ」の存在を法廷で初めて明らかにした男。事件直後の取り調べについては「幻覚とか、幻聴とか過去の経験に左右されてしまった」と繰り返した。
男には「責任能力」があるのか。3人の医師が証人として法廷に立った。