少子化と過疎化に悩むオクシズで学校再編に向けた動きです。4つの小中学校を1つに統合してほしいと9月22日、静岡市の藁科地区の住民などが静岡市に要望しました。
<中藁科地区自治会連合会 永野正義会長>
「今後、数年経つと児童数が半減してしまいます」

22日、静岡市の田辺市長を訪ねて危機感を訴えたのは、静岡市山間部の中藁科地区と清沢地区の自治会連合会のメンバーです。小中一貫校の整備を求めて要望書を提出しました。
この地区には3つの小学校と1つの中学校がありますが、そのうち清沢小学校の全校生徒は22人、水見色小学校は6人と、児童・生徒数の減少に歯止めがききません。
【現在の全校児童・生徒数】
▽中藁科小学校ー68人
▽清沢小学校ー22人
▽水見色小学校ー6人
▽藁科中学校ー42人
清沢小と中藁科小は2024年度に統合される見通しですが、今回の要望では、ここに水見色小と藁科中も加わる形で、藁科中の敷地内に新たな小中一貫校などを整備するよう求めたのです。もし、要望通りに学校再編が進めば、明治時代から続いた歴史ある3つの小学校は、すべて廃校となります。

<水見色小学校 勝山佳紀PTA会長>
「やっぱり寂しい気持ちはありますね。(水見色小は)子どもたちだけでなく町内にも愛されていた学校なのでなくなるのは残念ですけど、やはり時代にあった方向に進むのが正しいと思う」

藁科地区の一部地域で実施したアンケートでは、施設一体型の小中一貫教育に9割近くの保護者が賛成したといいます。

<静岡市 田辺信宏市長>
「この要望に寄り添って(市教委と)連携して共同作業をしていきたい」

要望を受けて市は、4つの小中学校の将来的な統廃合に向けた検討を進めていくことを決めました。

<静岡市教育委員会 栗田保孝教育調整監>
「これからの子どもたち、地域のためを考えた強い気持ちでの決断だったのだと思う。計画的に地域の方々に丁寧に説明しながら進めていきたい」