自らの女性問題で辞職した宮沢博行元衆議委員議員が4月28日、静岡県袋井市で開かれた地元支部の会合に出席し、謝罪しました。その後、地元では初めてとなる記者会見を開きました。「記憶にございます」という言葉で不祥事について認めていた宮沢元議員。「記憶がない」と逃げる政治家が多い中で、なぜ正直に話し、辞職を決意したのか。会見の受け答えから、宮沢元議員の気持ちが見えてきました。記者団に語った全文を掲載します。

会見は、28日午前10時40分から、宮沢元議員が地盤とする衆議院静岡3区(静岡県磐田市、袋井市、掛川市など)で開かれました。約25分間の会見でした。

<宮沢博行元衆議院議員>
この度の週刊誌で報道されました私の不祥事に伴いまして、先日衆議院議員を辞職いたしました。これまで支えてくださった支援者の皆さん、地元の有権者の皆さん、そして全ての国民の皆さんに改めてお詫びを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
ただいま地元の自民党静岡3区支部の役員会におきまして、経緯の説明、そして謝罪をしてきたところでございます。私から、まずは以上の報告とさせていただきます。
Q.具体的に皆さんにはどのような言葉で謝罪されたんでしょうか?
金曜日にですね、週刊誌の記者から直接の取材を受け、その後土曜、日曜と考え、それから選挙区内幹事長とも相談をし、月曜日に再度、週刊誌記者と話した後、茂木幹事長のところに相談に行ったと、で、決断したという経緯を説明させていただいたとこでございます。そして参加者の皆さんからは、厳しいご意見をいただきました。人格を疑うとか、謝罪だけでは済まない、そういった厳しいお叱りをいただいたところでございます。

Q.今回、辞職を決断した一番大きな理由というのは何でしょうか?
二つございます。それは、まずは緊急事態宣言下における不祥事であるということです。過去の事例に照らしてみましても、これは離党に相当するものだと自分の中で決断をいたしました。ただ、私は比例代表の身でございますので、離党する場合は、議席を党にお返ししなければならないというふうに考えましたので、辞職という決断をいたしました。そして、もう一つは、いま不記載の資金が問題になっている中において、不記載の資金を不祥事に流用したのではないかという疑念は当然、生ずるものだと思います。ただ、これは絶対にそんなことはありません。不記載資金においては、もう秘書にしっかりと渡し、管理をしておりましたので、絶対、不記載資金を不祥事に流用したということはありません。しかしながら、そう見られるということも世の常だと思いますので、そうではないということを、職を辞することで訴えたい。そう思ったところでございます。以上が大きな点です。
Q.今後の政治活動について、どのようにお考えですか?
全くの白紙でございます。全くの白紙です。
Q.政界引退ではない?
全くの白紙でございます。
Q.次期、衆院選に出馬する可能性もある?
全く白紙でございます。
Q.この数日間どこにいらっしゃったんですか?
東京のアパートにおりました。様々な影響を考えまして、家族への影響もあり、いろんなお世話になった方への影響もあろうかと思い、蟄居をしていたところでございます。
Q.今回、議員を辞職することを家族にはどう、ご説明されたんでしょうか?
ごめんねと、こういうことになりましたというふうに説明をしました。他にも、案件が実はありまして、事務所内の交通事故等もありましたので、もしかしたら辞職するかもしれないよということは伝えてあったんですけれども、こういう報道がなされた後、妻も事情を知り、そして私の方も電話をし、申し訳なかった、そう言ったところでございます。
Q.奥様のお返事ってのはどのような?
なじることもなく、取り乱すこともなく、ただ、はいと。これからどうするの、そういう返事だったです。
Q.それには、宮沢さんは何とお答えになったんですか?
申し上げなかった、ごめんねと言いました。ただ、すごいなと思いましたね。はい。その妻の返事が。もう改めて感謝しましたし、お詫びの心も改めて持ったところでございます。