少年ズクたんと愛犬ボケの愉快な日常を描く信濃毎日新聞夕刊の4コママンガ。
30日で夕刊が休刊となり、49年の連載に幕を閉じます。
88歳の作者、西沢まもるさんの連載最後の制作にお邪魔しました。
西沢まもるさん:
「いつもこうやってここで新聞読んで。うちでも取ってますけどね」
喫茶店で妻・そのさんと新聞を読む、西沢まもるさん。
長野市若里の喫茶・ゆいまあるに通い続けて40年以上になります。

そのさん:
「ネタ探ししてるんだよね無意識に」
西沢まもるさん:
「まあね」
そのさん:
「聞き耳をたてたりして」
午前11時頃に訪れ、1時間ほどかけて新聞を読みながらコーヒーを味わいます。
西沢まもるさん:
「きょう最後の一枚を書くんですよ、それ書いたらスーッと倒れるんじゃないかなと想像してるんですよ」

1974年・昭和49年9月に連載が始まった4コママンガ「ズクたん」。
身の回りの出来事や社会の動きを織り交ぜながら、少年ズクたんの家族や仲間たちが繰り広げるほのぼのとした日常。
書き溜めをせず、毎日1話ずつ作り続けた連載は、1万4,200回を超えました。

10代でマンガを描き始めて今年で88歳。
病気やケガを乗り越えながら、夕刊の休刊まで連載を続けられたことに感謝していると話します。
西沢まもるさん:
「1万4205号です」
喫茶店から自宅に戻り、翌日30日の最終回にとりかかる西沢さん。
最後のネタは、前から決めていたといいます。

西沢まもるさん:
「手が震えちゃいますね」
感傷的になりすぎず、いつものほのぼのした雰囲気で終わりたいと考えています。
西沢まもるさん:
「時々思い出していただければそれでいいです」
夕刊の紙面に「ほのぼの」した温かさを添えてきた「ズクたん」は、30日で最終回を迎えます。