八ヶ岳連峰の東天狗岳に1人で入山し、18日から行方が分からなくなっていた奈良県の77歳の男性が、一夜明けた19日早朝、無事発見され、ヘリコプターで病院に搬送されました。
「疲労からバランスを崩して転倒した」と話していて、鼻の骨を折るなどの大けがをしました。
救助されたのは、奈良県葛城市に住む77歳の無職の男性です。
茅野警察署によりますと、男性は茅野市の天狗岳登山口から1人で入山したまま、行方が分からなくなっていました。
18日の午後4時過ぎに、本人から119番通報がありましたが、電波の状態が悪く、会話ができなかったということです。
その後、夜までに家族から茅野警察署に、「家族と連絡が取れなくなった」と救助の要請がありました。
県警本部山岳安全対策課や茅野警察署の山岳遭難救助隊などが、19日早朝から出動し、午前6時半ごろに、東天狗岳の標高およそ2450メートルの天狗の奥庭付近の登山道で男性を発見。
午前10時半前に、県の消防防災ヘリコプターで救助し、松本市内の病院に搬送しました。
男性は、「疲労からバランスを崩して転倒した」と話していて、額から出血するけがをしていたということで、その後、鼻の骨を折るほか、指を脱臼するなどの大けがだったことが分かりました。
男性は、ビバークする際に使うツェルトは持っていなかったということです。
男性の車が、天狗岳登山口の駐車場で見つかっていますが、いつ入山したのかなど、詳しい行程はわかっていません。