JR長野駅前で男女3人が刃物で襲われ、1人が死亡2人が重軽傷を負った事件は、発生から5日目で容疑者が逮捕されましたが、決め手となったのは、防犯カメラによる「リレー捜査」でした。
捜査関係者によりますと、犯行後の逃走経路ではなく犯行前の足取りをさかのぼる、「前足捜査(まえあしそうさ)」で自宅を特定したということです。
矢口雄資容疑者が逮捕されたのは、長野市西尾張部(にしおわりべ)のアパートでした。
犯行現場となったJR長野駅前からは、直線で東に3キロほどの場所です。
特定の決め手となったのは、防犯カメラの「リレー捜査」。
警察は周辺の防犯カメラの映像を洗い出すことなどで、矢口容疑者が犯行後に西側に向かって逃走し、線路わきの道路を通ったことを確認しました。
その後の調べで、線路にかかる跨線橋を渡っていたことも判明。
自宅への逃走経路の特定を進めていました。
しかし、捜査関係者によりますと、今回、自宅特定の決め手となったのは「前足捜査」。
犯行の前に、長野駅前に向かう矢口容疑者の足取りを防犯カメラでさかのぼることで、自宅を特定したということです。
丸山記者:
「長野大通り、駅の方向に歩く矢口容疑者が映っていました」
幹線道路の長野大通りの防犯カメラには、歩いて駅方面に向かう矢口容疑者とみられる人物が映っていたといいます。
その足取りをさかのぼる形で防犯カメラの映像などをつなぐいわば「逆のリレー捜査」をしたところ、事件当日の夕方に自宅を出る様子が防犯カメラの映像に残っていたということです。
県警は多くの情報提供に感謝するとしています。