任期満了に伴う小諸市長選挙は7日に投開票が行われます。
現職と新人による8年ぶりの選挙戦になっています。
立候補したのは届け出順に現職の小泉俊博(こいずみとしひろ)さん60歳。
新人の堀内千保(ほりうちちほ)さん49歳のいずれも無所属の2人です。
3選を目指す小泉俊博さん。
元厚生労働大臣の故・井出正一(いでしょういち)さんの秘書を経て、行政書士として働き、2016年に2度目の挑戦で初当選しました。
小泉俊博さん:
「この街は今再び輝きを増すようになっています。どうする小諸と聞かれたら、私は小泉市政の継続、この一択しかないと思っています。どうですか皆さん」
複数の企業の誘致、中心市街地への30近い新規出店など2期8年の実績を強調し、街の成長を止めないためにも現市政の継続が必要と訴えます。
小泉俊博さん:
「企業の皆さん、これまでご協力をいただいてきた皆さんとのパイプというのは、国もそうですけど、やっぱりこれを大事にしながら、さらなる伸びしろを発展につなげていく。それができるのはやはり私だと思っています」
特に強調するのが近年、小諸市で続く人口の社会増。
2023年は、佐久市や軽井沢町をしのいで289人の転入超過となったことを、佐久市の柳田清二(やなぎだせいじ)市長はこう評価します。
佐久市 柳田清二市長:
「出ていく人よりも入ってくる人の方が多い。このことにどれだけ力を注いで、どのくらい頑張って、ここまで来たかということが全然わかってない。地方都市でなかなか難しいと言われていた街で、駅前で20も30もお店が進出するなんて街がどこにあるんですか、ないんです。それを成し遂げてきたまちづくりをしてきたというのがこの8年間の小諸市長の実績です」
次の3期目には健康寿命の延伸、農業振興、脱炭素に取り組むとしたほか、出生数を増やし、人口の自然増に挑戦すると意欲をみせる小泉さん。
結婚や出産で中断したキャリアを、IT分野などの学び直しにより雇用に結びつける仕組みづくりや、保育士不足の解消など子育て支援の充実を図るとしています。
小泉俊博さん:
「人口減少ただただ手をこまねいていれば、さらなる悪循環になっていきますので、これを何とか食い止めるべく、しっかり挑戦をしていく」
小諸市初の女性市長を目指す新人の堀内千保(ちほ)さん。
2023年3月、26年間働いた外務省をやめ、中学卒業まで過ごした小諸に戻ってきました。
堀内千保さん:
「市政をもっと市民に近づけ、私たちの声がもっと届く、そういう小諸を目指して、この挑戦を決意しました」
現在の市政には、市民の声が届いていないと訴える堀内さん。
2023年の10月から市内を回り、およそ40回住民と対話する集会を重ねてきました。
堀内千保さん:
「その街をもっとよくしていこうと思ったとき、一番の近道っていうのは、そこを一番よく知っている市民の声を十分に聞いていくことだと思うんです」
市民の声を凝縮したという政策では、農地を守る農業政策、男女の給与や雇用格差の是正などに取り組むと訴えます。
外務省時代の交友関係からこの日、応援に駆け付けた蓮舫(れんほう)参議院議員は、相手候補が実績として強調する社会増についてこう指摘しました。
蓮舫参議院議員:
「少し人口が増えたかもしれない。でもだからといってそれが市長の実績ですか。一人暮らしの人生の先輩方の安心は誰が守るんだろうか。子どもが少なくなったとはいえ、この小諸で生まれ育っていく子どもたちの育ちと学びを誰が支えるんだろうか。それは政治でしかできないんじゃないですか」
子育て世代への支援を最優先課題とし、学校給食費の無償化、待機児童ゼロの実現などを訴える堀内さん。
対話型の公聴会や、移動市長室などを実施し、市民の声を吸い上げ、政策に反映させていくとしています。
堀内千保さん:
「行政と市民との関係がもっと近くなる。それによって今の小諸にはないダイナミズム。本当に住民が主体となった地方政治の在り方というのを小諸が見本になるようなトップランナーになるような勢いで実現していきたいと思っています」
小諸市長選挙は4月7日に投開票が行われます。