「独り言を言う子は学校行かなくていいです」
「嫌だー!」

画家・石村嘉成さんが描く「色鮮やかな動物の世界」
特集は、自閉症と向き合いながら色彩豊かな動物の絵を描く、愛媛県在住の画家・石村嘉成さんです。
現在、高梁市で個展が開かれ、多くの人々が作品に勇気づけられているといいます。「彼の作品が持つ力」とは何か、取材しました。

「オープン!やったー!」
『石村嘉成展 ~色をまとう動物たち~』。色鮮やかな動物たちに誘われ、連日多くの来場者が詰めかけています。

(来場者)
「とてもきれいで感動しています」
「心が癒される、すごいとしか言いようがない」
自閉症と向き合い 絵を通じて社会の中で生きる

作者は、自閉症と向き合う愛媛県在住の画家・石村嘉成さんです。
高校の美術の授業で版画と出会い、才能が開花。国の内外で高い評価を得ていて石村さんの活躍は、同じ自閉症の子を持つ家族にとって大きな励みになっているといいます。
(会場を訪れた母親)
「上の子が軽度で、下の子が重度の自閉症。言うことを聞かないので、みんな腫物に触るように扱う」

自閉症は、100人に1人の割合で発症すると言われていて、脳の認知機能に障害があり、自己表現や他者とのコミュニケーションが苦手とされています。それでも、障害と向き合い社会の中で活躍する石村さんに、多くの人が力をもらっているというのです。

(石村嘉成さん)
「ちょっと難しいようですけど、ご覧の通り」
誰にでも気さくに振舞う石村さんですが、「幼い頃は全く違った」と父親の和徳さんは話します。
(父・和徳さん)
「暴れる、泣く。どんどん出てくるパニックだったり...どう接していいのか分からないのが現実だったんですよ」
