2024年春デビュー!「273系やくも」は揺れる?揺れない?

まず、2022年2月に発表されたのは【画像⑲】のような、シルエットだけの「273系やくも」です。この時点ではまだヴェールに包まれ過ぎ!
注目すべきは、「山間部を走る伯備線の乗り心地の向上を図ろうと、カーブで斜体を傾斜させる『振り子装置』を改良し、『車上型の制御付自然振り子方式』で揺れを軽減させる」という機能です。
文字列だけではよく分かりませんが、ついに、ついに、あの「揺れ」から解放される日が来そうな気配が感じられます。
さらに2022年10月には、【画像⑳㉑㉒】のような外観・室内のデザインも発表されました。
なんと車体はブロンズ色!ほかにも、フラットにもできるシートを導入した「グループ席」も設けられるそうです。



そしてデビューまで1年を切った今年5月の時点で、すでに豪渓駅(岡山・総社市)付近では【画像㉓】のような「273系を除く」という標識も発見しました。着々と新型車両が伯備線を駆け抜ける準備は進められています。

JR西日本の広報発表文によると、導入されるのは4両×11編成の44両で、2024年春以降に営業運転開始予定、とありました。
じゃあ、「381系やくも」は今後どうなるのでしょうか?もしや引退??いつもお世話になっている、JR西日本中国統括本部に電話を掛け確認したところ、
「現在381系は60両を保有しています。273系は44両導入されますが、来春の導入後の運用は未定です」
とのことでした。現在「旧型車両が60両」あって、導入されるのは「新型車両は44両」...さぁ381系は生き残るのでしょうか?
入れ替わりゆく「揺れる381系」乗るなら今のうちかも?

ちなみにJR西日本の岡山エリアと言えば、現在「国鉄車両の聖地」として売り出し中。とは言え、今年7月には「227系Urara」デビューに伴い、かつての新快速型「117系」が引退するなど、にわかにアーバンな雰囲気に変わりつつあります。

そしていま、岡山地区を走っている国鉄車両は「105系」「113系」「115系」「213系」「キハ40・47」「381系」のみとなりました...いや結構いっぱいあった。

その「国鉄天国・岡山」の主力とも言える381系(とはいえ「やくも」の所属は山陰の後藤総合車両所出雲支所ですが...)。もしかしたら、しばらくは新型車両273系との競演が続くのかもしれませんが、だとしても40年選手の381系が、いつまでも山陽~山陰間を走り続けるとは思えません。
多くの人を酔わせながらも、その経験値から、その後の様々な「振り子式列車」の礎となった381系。
なお、前述の「専門外の鉄道」にも滅法強い職員の方によると、いま在来線で
「JR四国2700系(特急南風・うずしお)」
「JR四国8000系・8600系(特急しおかぜ)」
「JR西日本 キハ187系(特急スーパーいなば)」
「JR西日本381系(特急やくも)」
と5系列もの振り子式・



その「振り子祭り・岡山」も含めて、入れ替わりつつある381系の乗り心地を楽しもうと、「やくも号」全カラーをカメラに収めんと、国鉄型車両を堪能しようと、皆さんに岡山に足を運んで頂いて賑わいが生まれれば、岡山に本社を置く放送局としては嬉しい限りです(なお酔う方は、ぜひ酔い止めをお忘れなくです!)。
岡山は、振り子天国だで!