「何歳までできるかな」いくつになってもネイルアートを楽しんで

高齢者施設などを訪問して、ネイルアートやハンドケアを施す「福祉ネイル」という取り組みをご存知でしょうか?「いくつになってもオシャレを楽しんでほしい」と活動する、岡山県真庭市の女性を取材しました。

(おばあちゃんの喜びの声)「きれい!」

彩られた爪に喜びの声が聞こえるのは、真庭市のグループホーム。利用者らが毎月楽しみにしている「福祉ネイル」です。

日本保健福祉ネイリスト協会が2014年から行っている活動で、老人ホームや病院など出かけることが難しい利用者のもとに出向き、ネイルアートやハンドケアなどを施します。

「福祉ネイリスト」という、福祉や介護などの知識を持ったネイリストが全国で活動しています。

(おばあちゃんに声掛け)「お花が好きですよね」

岡山県内で、福祉ネイリストとして活動している神本智加さんです。普段は真庭市のサロンで訪れた人の爪を彩っています。「福祉ネイル」を始めたきっかけは利用客の声でした。

(福祉ネイリスト 神本智加さん)
「地域性もあると思うのですが、来てくれるお客様は50代~60代の方が多くて、みなさん声を揃えて言われるのが『何歳までできるかな?』ということだったので、『ネイルアートが何歳になっても楽しめるオシャレであり続けてほしい』という思いからやっています」

(福祉ネイリスト 神本智加さん)「こんにちは」

この日神本さんらが訪れたのは、真庭市のグループホームで、利用者は認知症の診断を受けた人たちです。約1年半前に福祉ネイルを取り入れてから、爪だけでなく日常にも彩りが加わったといいます。

(利用者)
「きれいだな~」
(あしたりの家 原弘樹代表)
「みんなに見せてあげよう」

(あしたりの家 原弘樹代表)
「ネイルアートをしてもらうと、目に見えるものが残るので『これ、いいでしょう』というような感じで、会話になったりしているのが一番大きい変化」