普段は見ることができない生物の貴重な一瞬を捉えた写真や映像を撮り続けている男性が、小学校で出前授業を行いました。生き物たちの生態を通して、命の大切さを児童たちに伝えます。

(カエルの映像を見た児童たち)「わっはっわっー」

きょう(8日)、岡山市中区の竜之口小学校を訪れたのは、写真家の難波由城雄さん75歳です。

難波さんは、「雅なクモ ジョロウグモの一生」で第64回科学技術映像祭の文部科学大臣賞を受賞しました。

出前授業は10年ほど前から続けていて、昆虫などの一風変わった生態や、驚くべき能力などを自身が撮影した写真や映像を通して伝えています。

(生物生態写真映像作家 難波由城雄さん)「クモの種類によって、糸の色の出方がみんな違う」

児童たちは難波さんの授業を興味深く聞き入ります。

(難波由城雄さん)「虫たちは生まれてすぐ、誰も教えてくれる人はいないのにすぐ餌を食べたり」

「きれいな網を張ったり、全部生まれた時に脳の中に本能でできるようになっている」

クモが尺取り虫をとらえようとふりむいた瞬間、尺取り虫は棒の様につっ立って動かなくなりました。

(児童)「生き物がどうやって生きているのか知れて良かったです」

(児童)「虫に興味を持っていて、今度、捕ってみようかなと」

(難波由城雄さん)「一番最初、僕が感動したジョロウグモの産卵を、みんなにこの不思議を見てもらいたいのがモチベーションになっている」

「今後も、出前授業の活動を続けていきたい」

難波さんは、子どもたちにこうした授業を通して身近な命について感じ、大切にする心を育ててほしいと話しています。