自身が経営する岡山県里庄町のゲストハウスで、宿泊客に薬物を飲ませ、性的暴行やわいせつな行為をした罪などに問われている男の裁判です。

岡山地裁は、懲役26年の判決を言い渡しました。

【画像①】岡山地裁

事件の詳細は(これまでの裁判記事より)
【第1回】「きっかけは約20年前 そして知人女性に」
【第2回】「検察が指摘する『計画的かつ狡猾な手口』とは」
【第3回】「心も体も踏みにじられた」

【画像②】

判決を受けたのは、岡山県里庄町の武内俊晴被告(51)です。送検時に武内被告はテレビカメラに向かって親指を立てていました【画像③】。

【画像③】

判決などによりますと、武内被告は2018年から2022年にかけ、自身が経営するゲストハウス【画像④】の宿泊客など女性9人に睡眠作用のある薬物を飲ませて性的暴行を加えるなどしたほか、女性客1人を盗撮した罪などに問われていました。

【画像④】

これまでの裁判で、被告は、
「『黒い影』から命令されていた」
「精神疾患の影響で善悪の判断がつかず、自分の行動をコントロールできない状態だった」
などと述べ無罪を主張していました。

これに対して、検察側は、
「ゲストハウスを性欲を満たすための罠として利用した」
「『黒い影に命令されていた』などと荒唐無稽な弁解に終始し、規範意識は根本から欠如している」
などとして懲役28年を求刑していました。

【画像⑤】

きょう(24日)の判決公判で、岡山地裁の本村曉宏裁判長は、

「被害者の尊厳を無視した悪質な犯行」
「その内容は目を背けたくなるおぞましさ」
「被害者の精神的苦痛は甚大」
「意識障害の状態であれば、黒い影の指示には従えないはず」
「被告人は、完全責任能力が認められる」 として、

懲役28年の求刑に対し、懲役26年の判決を言い渡しました。

判決を受け、岡山地検の深野友裕次席検事は、「検察官の主張が受け入れられた適正、妥当な判決であると考えている」とコメントしています。

事件の詳細は(これまでの裁判記事より)
【第1回】「きっかけは約20年前 そして知人女性に」
【第2回】「検察が指摘する『計画的かつ狡猾な手口』とは」
【第3回】「心も体も踏みにじられた」