4月2日は国連の世界自閉症啓発デーでした。そのポスターには、アメリカの教育番組「セサミストリート」のキャラクターが使われています。

国際的なムーブメントと自閉症

このうち「ジュリア」は自閉症で、番組ではコミュニケーションの特徴などに理解を呼びかける内容が話題を呼びました。

一人一人の多様なあり方を認め共生していくことは、国際的なムーブメントとしていま、ますます広がりを見せています。

自閉症は生まれつきの脳の機能障害で、「人の目を見ない」「会話が苦手」などの特徴があり、厚生労働省によりますと100人に1人の割合で発症する身近な障害です。一方、社会の理解がいまだ乏しく活躍できる場に悩んでいる人も多いのが現状です。

重度の自閉症と向き合い絵の制作に取り組む画家

重度の自閉症と向き合い、自分らしく絵の制作に取り組んでいる長谷川海太郎さんと、お母様の和美さんをスタジオにお招きしました。

海太郎さんは現在31歳。4年前に絵画の制作を始め、開催中のものも含め6回、県内外で個展を開いています。

海太郎さんの後ろには、この絵(【写真を見る】参照)も飾られているんですよね。本当に鮮やかな、優しい絵ですよね。お母さん、こちらはどういった絵になるんでしょうか?

(母親・和美さん)「これは写真を見ながら、本人が自分のイメージで書いたゴイサギの絵です」

鮮やかな絵ですよね。海太郎さん、絵を書くのは好きですか。

(長谷川海太郎さん)「好きです」

絵がお好きなのが伝わってきますよね。そんな海太郎さんのこれまでについてです。

岡山市に暮らす長谷川海太郎さん。得意なことは絵を描くこと。

好きなことは散歩。

ピアノもずっと続けています。幼いころから母親の和美さんと、様々なことにチャレンジしてきました。

日課は、眠くても毎朝必ず絵を描くこと。
(長谷川海太郎さん)「開始」

下書きはしないのが海太郎流。写真を参考にしながらも、カラーペンのシンプルな筆遣いで独自の世界観を表現します。

(母親・和美さん)「スズメなんかは、パンを拾って食べている写真だったんですけど、ちょっと焦げ目がついているんですよね。トーストなのかなと思って」

なぜかホッとする作品の数々です。

(長谷川海太郎さん)
「できました」
「夏のひまわりは、とても元気です。上手に描いて塗って100点になった」