岡山県玉野市の「常山女軍」の慰霊碑などを足蹴りして倒したとして、男子高校生ら2人がきょう(8日)逮捕されました。
礼拝所不敬の容疑で逮捕されたのは、浅口市の男性高校生(17)と倉敷市の会社員の男(22)です。

警察によりますと、男子高校生(17)は倉敷市の男子高校生(16)と共謀し、5月30日午後0時から31日午前11時30分までの間、玉野市の常山城跡に建立されていた常山女軍の慰霊碑及び石仏44基を足蹴りするなどして倒した疑いです。
会社員の男は男子高校生(17)らに対して、「やれやれー、いけいけー」など煽り立てて、男子高校生(16)に慰霊碑を足蹴りするなどして倒させたとみられています。
警察は今年5月31日、玉野市の観光協会から被害届を受けて、捜査を進めた結果、会社員の男らの容疑を特定し、逮捕したものです。
逮捕された会社員の男(22)と男子高校生(17)の認否について、警察は捜査の関係上明らかにしていません。
事件当時、現場には3人のほかにも何者かがいたとみて捜査を続けています。
常山女軍の慰霊碑を巡っては、昨年(2024年)5月に警察は同様の事案で被害届を受理していて、関連性についても調べています。

常山城は戦国時代、毛利氏に攻められ落城の時、城主の妻、鶴姫と侍女あわせて35人が鎧をまとい敵陣に切り込みますが、願いかなわず、鶴姫は城に戻り自害したと伝えられています。慰霊碑は常山女軍の霊をなぐさめるもので、毎年、地元の人たちが供養祭を開いています。
