民間人を巻き込んだ戦闘が続くウクライナを支援しようと、立ち上がったのは真庭市のおばあちゃんたちです。戦争の爪痕が残る厳しい時代を経験しただけに、「画面越しに見る惨状が他人事には思えない」と寄付金のために野菜の販売を始めました。
「ここに貼るんよな?」「そうそう」


ウクライナ支援につなげようと販売するのは、その名も「お節介野菜」。売り上げのすべてが寄付金になります。

「私たちも、戦争で物がないのはよく知っていますから、1円でも大勢の人に贈ってあげたい気持ち」


立ち上がったのは、総勢50人のおばあちゃん。ウクライナ人たちの力になりたいと思いついたのが、日頃から販売していた”規格外の野菜”を加工した「お節介野菜」での寄付集めでした。カットした野菜をパック詰めし、真庭あぐりガーデンで販売しています。終戦直後の厳しい生活を経験した世代です。

「(Qお父さんの顔は?)全然知らない。戦争に行って顔も見ていないし、戦死しているし」
ロシアによる侵攻が続くウクライナです。多くの民間人も犠牲に…毎日のように目に飛び込んでくる被害の様子は、幼いころの辛い経験と重ねずにはいられませんでした。


「ウクライナの子どもたちが、また私たちのような思いをしていて、あんな様子を見たら涙が止まりません」


もともとは、子育て世代の人が短時間で調理できるよう下準備を済ませたことから「お節介」と名づけた野菜です。今度は国際支援に…集まった寄付は国際医療ボランティア団体AMDAを通じて、ウクライナでの支援活動に役立てられます。
「平和になってほしいです。1日でも、1時間でも早くやめてほしいです」
国境を越えたお節介を…真庭市からウクライナへおばあちゃんたちの思いが広がっていきます。