JR岡山駅前の「六高マン像」は、なぜいまピンチに?

(大森雅夫岡山市長)「撤去せざるを得ないのではないか」

その要因となるのは、JR岡山駅前で始まった、路面電車の乗り入れ事業です。

(佐藤大祐リポート)「新年早々にJR岡山駅前で始まった工事。路面電車の駅前広場への乗り入れに向けた岡山市の工事の一環です」

「2025年度の完成予定ですが、この工事により桃太郎像と、六高マン像…2つの像の明暗が分かれています。」

(スタジオ解説)
岡山市は2025年度の完成を目指し、路面電車の線路を駅前広場まで100メートル伸ばす、「乗り入れ事業」を進めています。

今後、工事が進んでいくわけですが、「桃太郎像」は現在の位置に電停が建設されるため、南側に数メートル動かすことが決まっています。一方で、「六高マン像」が設置されているエリアについては、乗り入れ工事とは直接関係ないものの、岡山市はイベントなどを開くオープンスペースを確保したい考えなんです。

ーでは六高マン像はどうなるのですか。桃太郎像のように駅前のどこかに移転するんですか? 

去年9月の取材で、岡山市の担当者はこう話していました。

(岡山市交通政策課 是友修二課長)「撤去して移設、ということは決めていますんで。撤去というのは、駅前広場から出すということですね。どのタイミングでするかっていうのはまだ検討しているところです」

ー移設するとしたらどこへ?

「具体についてはまだ検討しているところです」

「駅前広場内から撤去し、広場の外に移設する」という岡山市の方針に、六高OBの松尾さんは。

(六高OB松尾信彦さん(91))「悲しい悲しい、大変悲しい。それは今の場所が一番ええわ。あんなええとこないよ。」

一方で街の人からは…
「移設してもいいと思いますけど。僕自身があんまり思い入れがないんで」
「どうでもいいですかね。そんなに知らないですし」

若者にとっては関心が低い「六高マン像」の移設ですが、六高のかつての所在地だった岡山朝日高校の一部の生徒からは、「移設先を真剣に議論すべき」との声も出ています。

(岡山朝日高校3年歴史研究部元部長 末松大成さん)「岡山という街を作ったとも言えると思うんですよ。第六高等学校の生徒たちが。例えば駅の構内に作るだとか、必ず人の目に触れるところにあるべきかなと思っています」