「太陽フレア」とは
【さらに画像を見る】アメリカ大気海洋局の人工衛星GOESがX線で撮影
──なぜ観測が必要なのでしょうか。
(山陽学園大学講師 米田瑞生さん)
「日々同じように見える太陽ですが、活動期には太陽フレアと呼ばれる爆発現象が頻発します。この現象はX線で観測すると非常によく分かりますが、X線は地球の大気に吸収されてしまうため、その監視は主に人工衛星を使って行われています。
これまでにもTBS NEWS DIG等で詳しくお伝えしてきた通り、近年はこの太陽フレアが盛んに発生しました。
フレアに伴ってCME(コロナ質量放出)と呼ばれる、太陽大気(プラズマガス)が宇宙空間へ大量に放出される現象が起きることがあります。
巨大なフレアやCMEが地球に向かって発生すると、太陽風と呼ばれるプラズマの流れが強力になり、2〜3日で地球に到達して磁気嵐を引き起こします。
磁気嵐は美しいオーロラを発生させる一方で、私たちの生活に深刻な影響を及ぼす宇宙災害の引き金にもなります。
強力な電磁波や放射線により、人工衛星の故障、GPSなど測位サービスの精度低下や機能停止、さらには過去には大規模な停電や通信障害が発生した事例もあります。
こうした事態を防ぐため、アメリカ海洋大気庁(NOAA)などの人工衛星が常時太陽を監視しています。しかし、皮肉なことに監視役の人工衛星自体も、太陽フレアの脅威に晒されています。
巨大なフレアが発生し、最も正確な情報が必要とされる深刻な事態の時にこそ、人工衛星が影響を受けて観測不能に陥るリスクを抱えているのです」