地元の学校に馴染めなかった子どもたち
岡山県の中央に広がる吉備高原。雲海に浮かぶ里山に、学び舎はあります。

“吉備高原のびのび小学校”と“吉備高原希望中学校”。岡山をはじめ、東京や大阪など、全国から集まった20人が、学びと生活を共にしています。
(吉備高原のびのび小学校 先生)
「ニッコリ おいしそうに食べる」
「ピエロみたいにお鼻真っ黒」

校庭で元気いっぱいに遊ぶ子供たち。かつて学校から遠ざかった時期がありました。
(有希さん(小5))
「ここの学校に入学する前は、ずっと引きこもりだった」
(匠さん(小5))
「前の学校、そもそも不登校だったもん。宿題面倒、授業面倒。なんか知らんが一回休んだらそれっきり行きにくくなった」
学習の遅れを補う一方で、大切にしているのは、子どもたちが抱えているものに、向き合うこと。
(吉備高原のびのび小学校 横山 喜久雄先生)
「遅くないんだよ。小学校卒業まで、この調子でいけば、ここに来るまでの間、『つらかったな』『学校に行ってないよ、嫌だったな』これまでの白いところも、これからを頑張れば黄色くなるんだよ【画像】」

心の声に寄り添いながら、1人1人が持つ可能性に目を向けさせます。
(吉備高原のびのび小学校 横山 喜久雄先生)
「これなら大丈夫さって思えるときは自信ある?」
(児童)
「ある」「ない」
(吉備高原のびのび小学校 横山 喜久雄先生)
「私は自信がないから不安なんだよ、という気持ちは分かるんだけど、自信はさ、自分を信じられるかどうかだから」
自分らしさを取り戻すまで
昨年5月に岡山市から転校してきた、小学5年生の有希(ゆき)さん。明るさは、この学校に来て取り戻したものです。

(有希さん(小5))
「笑顔がなかった暗い表情の子だった」
3年生からの1年半は、家から出ることができない日々でした。
(有希さん(小5))
「いじめかな 絵を馬鹿にされたこと それが不登校になったきっかけだから」「つらかったよ。不登校になるくらいだからつらかったよ。思い出したら、頭の中にずっと記憶に残るから嫌だ。だから思い出したくない」

生活は昼夜逆転。勉強にも空白の期間ができ、家族からは笑顔が消えていきました。両親の勧めもあり、すがる思いでたどり着いたのが、この場所でした。
(有希さん(小5))
「勉強もできて、笑顔いっぱいの人になりたくて来た」
自分のペースで学べる少人数の授業。苦手意識のあった勉強にも楽しさを感じられるようになり、今では自分から机に向かうようにもなりました。何よりも大きかったのは、一歩踏み出して、この場所と巡り会えたこと。
(有希さん(小5))
「健康にいい生活と、あとはここの学校の勉強が分かりやすくて、家にいたときは、テンションが下がっていて、あまり食欲がなくて、あまりご飯が食べられてなくて、この学校に来たらご飯がいっぱい食べられるようになって、最低2杯まではお替わりができるようになった」
(有希さん(小5))
「徐々に笑顔を取り戻していった。いまは自信をちょっと保っている」

ここには、同じように、過去を乗り越えようとする仲間がいる。
本気で愛し、本気で叱ってくれる人がいる。強張っていた心が、ゆっくりとほぐれていきました。有希さん、今ではこう呼ばれるまでに。
(有希さん(小5))
「笑顔担当」

(横山 喜久雄先生)
「頑張ってますよって。カメラに。笑顔担当、頑張れ!」
(有希さん(小5))
「先生がニッコリして代わりに」











