4年後に再逮捕 事件から25年後に無罪確定

逮捕から4年後に、「園児を連れ出したのを見た」という別の園児の目撃証言が決め手となり、山田さんは再逮捕されます。

「子どもたちが関わった可能性がある…」そう話せば疑いは晴れたかもしれません。しかし、保育士という立場が思いとどまらせました。

(山田悦子さん)
「私は、子どもたちの命を守るべき職員だったんです。それが守れなかったんです。2人の子供が、これいうと涙が出ちゃうのですけど、ごめんなさいね。守れなかった責任が私たち職員には問われたわけです」

【画像⑥】

地裁判決では無罪が言い渡されましたが、5年後の高裁判決では破棄差し戻しとなります。

その後、地裁・高裁であらためて無罪判決が出され、最終的に山田さんの無罪が確定したのは事件発生から25年後でした。【画像⑦に事件発生から無罪確定までの経過を掲載】。

(大阪高裁・1999年の現場リポート)
「元保母の山田悦子さんに、無罪を言い渡いました」

その後、山田さんを待っていたのは、「社会では普通に生きられない」現実でした。

【後編】「社会では普通には生きられない。死ぬまでこのさだめを背負って、冤罪者は生きる」に続く

【画像⑦】