■「森の芸術祭 晴れの国・岡山」始動!

「豊かさを多様性をもったイメージ、ということで『森の芸術祭』と名づけました」

「森の芸術祭 晴れの国・岡山」…岡山県北の12市町村で、国際芸術祭を開催しようというのです。
10月末に、岡山県の伊原木知事を会長とする実行委員会が発足し、金沢21世紀美術館の館長・長谷川祐子さんがアートディレクターを務めることが発表されました。

(森の芸術祭 晴れの国・岡山アートディレクター 長谷川祐子さん)
「今ある様々な資本...例えば『今使われていない場所』であったりとか、『森の資源で使われなくなったもの』とか。
「そういうものを、どういう風にして『新しい光』『新しい命』を与えていくことができるのか」

さらに、芸術祭のキックオフイベントとして招待されたのは、ニューヨーク近代美術館などに作品が収蔵されているアーティスト・AKI INOMATAさんです。
11月、奈義町に招かれ、およそ1週間滞在して作品制作を行いました。

(アーティスト AKI INOMATAさん)
「奈義町は、本当に私にとってはすごく新鮮で、とてもキレイなところだなと感じています」

滞在中に制作された、「昨日の空を思い出す」という作品です。

奈義町の空に浮かぶ雲。その形状を特殊な3Dプリンターでコップの中に再現します。「きのうの空模様」を「きょうの空」に配置することで、非日常の空間をつくり出しています。


作品は毎日制作され、INOMATAさんのインスタグラムで公開されました。

(アーティスト AKI INOMATAさん)
「『昨日と同じ明日が来るわけではないんだな』ということを、コロナ禍に入って痛感したんですけれども、毎日全く違う空、というものを日記のような形で綴っていくことによって、ひとつひとつ大切な気持ちになれるのかなと思っています」

INOMATAさんの滞在中には、奈義町現代美術館でトークイベントが開かれました。


(アーティスト AKI INOMATAさん)
「こちら、実は飲むことができるものになっています。まだまだ味はこれから調整中というところではあるんですけれど…」
参加者は、再来年・2024年に開催予定の「森の芸術祭」への期待に胸を膨らませたようです

(参加者)
「改めて、地域を見直す目というものを、芸術家を通して見られたらなという感じで」

「県北の地で現代アートを間近に感じられるのは、子どもたちにとっても貴重な経験になるんじゃないか」