活用の道を探ってきたが…

委員長の長田さんは、解体費用に10億円、との見込みを聞いた昨年から、活用の道をずっと探ってきたといいます。7月、再生委員会は建物と土地を買い取りホテルとして再生させたい、複数の企業の支援なども受け資金調達のめどは立っている、と県に提案しました。

耐震性についても、「解体を先延ばしできない」とする県に対し、再生委員会は最新の知見を示し「今すぐの解体は不要」と主張しています。

先週、双方による協議の場が初めて持たれ、安全面などについて意見交換が行われましたが、池田知事はきのう(1日)、従来の主張を覆すには至らなかったとして「予定通り解体工事の入札を進める」と話していました。

(池田豊人 香川県知事)
「今の方針のスケジュールで進めていくことが適切なことではないかと考えております」

(旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長)
「答えはひとつですよね。本当に倒壊するのかしないのか。構造ってやっぱり見解の差というのが出る部分があるんですけど、そこをどっちの事実ももし正しいのであれば、ちゃんと照らしあわせたうえで理由にしないと、安全性だけを理由に解体というのは、少し過大解釈には、残したい人にとっては感じてしかるべきだと思うし、だからこそこうやって民意が『もう少し考えてみたら』という意見につながっていくんだと思うんで」

おととい(8月31日)、再生委員会は高松港周辺で建物の保存を求める署名活動を行いました。2時間で1700人以上が集まり、これまでに4万6000に達しているといいます。

(旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長)
「手続きを全部止めてしまうという判断は県はできなくても、それを目指して協議に挑んでほしいなと思います」