老朽化を理由に香川県が解体を決めている旧県立体育館について、国際学術組織が県に再考を求める申し入れを行いました。

20世紀の建築遺産の保存活動を行う国際学術組織・ドコモモ日本支部の鰺坂代表理事が香川県教育委員会を訪れ、解体方針の再考を求める文書を提出しました。世界的建築家・丹下健三が設計し、「船の体育館」として知られる旧県立体育館です。先月(7月)、建築家らでつくる再生委員会が施設の買い取りと耐震改修、再活用の意向を表明しましたが、香川県は予定通り解体工事を進めるための入札手続きに入っています。

(DOCOMOMO Japan 鰺坂徹代表理事)
「やっと保存が実現するような形になってきてそれを検討した案ですので、慎重に取り上げていただいて検討して門前払いだけはしないでいただきたい」

一方、池田知事は。

(池田豊人香川県知事)
「丹下先生の貴重な建築物でありますので、それをできるだけ現物の形で保存ができないかというお気持ちの現れというふうに受け止めます」

知事は一定の理解は示したものの、解体方針の姿勢は崩しませんでした。