小さい蚊が多い?

(東洋産業 大野竜徳さん)
「ところで、今年は『なんか小さい蚊が多い』とも感じます(あくまで個人の感想です)。

これは、幼虫期の栄養不足や発育ストレスで体が小さくなった個体が増えたか、あるいはもともと小型のヒトスジシマカ(画像①)などの種が目立つせいかもしれません。

とはいえ、小さい蚊は素早くて捕まえにくくても、刺された痒みは容赦ありません」

ー8月に入っても、岡山市ではしばらく暑さは続きましたが、中旬に差し掛かるあたりで断続的に雷雨や夕立が発生しましたね。

「岡山県では倉敷市で1時間に30mm以上の雨を観測した日もありました。これで蚊にとっての「みずたまり保育園」が復活したところも多いでしょう。

蚊は絶滅したわけではないので、今がチャンスとばかりにあちこちに産卵しているはずです。

ヤブカ(ヒトスジシマカ)などは産卵から成虫まで最短10日程度なので、今から2週間後、『蚊が少ないなんて幻だったのか…』状態になる可能性があります」

「今年は猛暑と少雨で蚊が少なかった、と予想されますが、近年の気候変動の影響も見逃せません。

局地的豪雨や猛暑がパターン化し、蚊の発生はかつての『春は少ない→梅雨から秋頃までは蚊が多い』というリズムからズレつつあります。

猛暑かつ少雨の年が増えれば、『春から夏まで少ない→夏の後半から…?』というパターンが増えていくかもしれません。