後継者不足が深刻な中小企業です。後継ぎになることを決めた経営者たちが事業のアイデアを競う大会の予選が行われ、15人の若き「アトツギ」が事業にかける熱い思いを語りました。

(参加者)
「私たちはこの事業を広めていき、睡眠で日本を元気にします」
「いつか自分がおばあちゃんになったときに、孫にこの町はいい町だから帰っておいでといえる未来を作りたい」

岡山市内の会場で、事業でかなえたい「夢」を語るのは、39歳以下で、中小企業を引き継いだ15人の経営者です。ユニークなアイデアが次々と発表されます。

創業30年、発達障がいを持つ子どもに療育支援を行う会社を承継した阿部太一さん。考案したのは、様々な特性を持つ子どもとのかかわり方をAIで学べるツールです。それぞれの子どもに寄り添えるよう、先生が自発的に学べる環境を整えて日本の子育てを変えたいと意気込みます。

(参加者)
「わが社のアップデートとともに、日本の子育てコミュニケーションのアップデートを行っていきたい」

中小企業は50%以上の企業で後継者がいないなど、深刻な経営者不足に悩まされていて、担当者は、若い人に中小企業の経営に目を向けてほしいと話します。

(中小企業庁 薮内亮我さん)
「後継者が評価されないであったり、後継者が日の目を浴びないということもありますので、ピッチイベントを開くことによって後継者の注目度を上げながら、早期の事業承継を図っている」

この大会の決勝は来月20日に東京で開かれ、中国・四国ブロックからは上位3人が出場する予定です。