「観葉植物の鉢」や「カブトムシの飼育箱」には要注意!その対策は?
ーなんとか防ぐ手立てはないものでしょうか。
(大野さん)
「外で発生するものは防ぐ手段がないのですが、この虫、おうちの中で発生することもあるのです」
「先ほど、名前の通り、キノコが好きなハエです、ということをお伝えしました。キノコを栽培している施設などでは大害虫ではありますが、この虫はキノコが生えそうな環境…湿って枯れて腐った植物の葉っぱなどが溜まった場所で発生します。そう『腐葉土』ですね」
「おうちの中に観葉植物があったり、カブトムシやクワガタを飼育されていたりするところで大発生します。ひょっとして、小さなお子さんやガーデニングをされている方などは経験があるかもしれません」
ーカブトムシを飼育していて、悲惨な経験をしたことがあります。
「対策は難しいのですが、水の管理をすることと、湿気をこもらせ過ぎないことが大切です。プラスチックのケースや水はけの悪い入れ物で植物や虫を飼育していると、いつの間にかこのコバエがやってきて同居を始めてしまいます」
「幼虫は黒い頭をしたウジで、腐葉土の中に潜り込んでいるため、ぱっと見で気づくのはとても難しく、ある日コバエがおうちの中で乱舞して初めて気が付く、ということが多くあります」
「このクロバネキノコバエ、少々発生したからといって、飼育している虫や観葉植物などにすぐにかなり悪い影響を与えることは少なく、一緒に生活していることもよくあります」
「こうなってしまったら、コバエの幼虫ごとすべて捨てて入れ替えてしまうしか方法はありません」
「虫を飼っている方は殺虫剤も使えないので、クロバネキノコバエが入り込まないような目の細かいふたを使用されている方もいらっしゃいますね」
「面倒でも透明なプラケースの中に水滴がつくようなじめっとした環境にならないよう水分の管理をしたり、植物は時々「土返し」をしたりして、よく観察する目を養って予防することが大切です」
ー連載記事で、4種類のコバエの仲間をご紹介しました。コバエと一口に言ってもまだまだいろいろな種類がいて、それぞれわく場所が違います。
(大野さん)
「イヤなコバエを防ぐために大切なことの第一歩は、実は虫を知ることです。虫はいろいろなことを私たちに教えてくれます。おうちでコバエが発生しないよう、発生したらすぐに対策ができるよう、少しでもご参考になれば幸いです」