「被災する辛さを知っているから」

熊本市の百貨店では、地震発生の翌日からインフォメーションに募金箱を設置。

インフォメーションのスタッフに話を聞きました。

「世代を問わず若い方々も自然と募金をしていってくださいます」
「小さなお子さんが ”お年玉袋”を持ってきてくれたこともありました」
「みなさん、”熊本地震で被災する辛さを知っているから”と口々に仰います」

漆器売り場でも、被災地を想う声が聞こえてきます。

石川県の伝統工芸といえば『 輪島塗(わじまぬり) 』

その美しさだけでなく、丈夫で長持ちすることから熊本にもファンは多く、お正月をはじめとした祝いの席に喜ばれ、先日の年末商戦のシーズンも、それはそれは大人気だったそうです。

売り場の担当者によりますと「取引のある職人さんたちは、命は無事で連絡がとれているが、復旧もままならない状況で、生産作業を再開する目途はたっていないと聞く」と言います。

今回の地震が発生してからというもの、被災地の職人たちの状況や今後の生産見通しなどを心配して売り場を訪ねるファンが後を絶たず「普段は買うのを遠慮していたけれど、今こそ買いたい」という人も少なくないとか。

しかし、支援物資さえ滞るような現在の物流状況では、しばらくは新規入荷は難しいのが現状で、売り場の担当者は「今すぐ買って応援するだけでなく、これから先、季節の節句、家族の祝い事を迎えるときなど、少し時間が経ってからも売り場を覗きに来てほしい。それが息の長い支援となり、被災地へのエールになるはず」と話していました。

被災地に行くことは難しいかもしれない。
自分が何か行動を起こすのは、「今」じゃないかもしれない。

では、どうしたらいい ――?

そんな、あなたの気持ちに対する”ヒント”になったでしょうか。

RKK熊本放送アナウンサー 福居万里子