今、私たちにできることは何なのか?能登半島地震の現場で行政支援を行った熊本県の職員に現状を聞きました。
「災害処理業務などの支援のため活動してきます」

きょう(1月10日)午前7時半、熊本地震で能登半島地震と同じ最大震度7の揺れを観測した益城町の職員が石川県志賀町に向かいました。
「(熊本地震で)全国各地からご支援いただいたので少しでも恩返しできれば」

地震から4日目の被災地「フラッシュバックした」
恩返しの思いを胸に支援の動きは被災直後から始まっています。
熊本県危機管理防災課 有田知樹 審議員「電話が鳴り止まない、その電話を取る余裕がないというか」

8日まで石川県で活動した熊本県職員の有田知樹(ありた ともき)さんです。
被災地に入ったのは地震から4日目の1月4日。
石川県庁に設置された災害対策本部の状況は、8年前の熊本地震を思い起こさせる状況だったといいます。

有田さん「私たちが地震の時そうだったように、大災害がまたあってこれから大変なんだということをフラッシュバック、思い出した」
被災地区に“住民票のない人”が巻き込まれる

混乱する現場。有田さんは、現地で見た「被害状況把握の難しさ」を次のように指摘します。
有田さん「元旦の夕方に発生したということで、普段はおじいちゃんおばあちゃんなどが暮らしている家に息子さん夫婦、娘さん夫婦などが来ていて、発災した時に普段そこに住民票がない人が災害に巻き込まれたということがあると思う」

さらに被災した地区は高齢化が進む小規模市町村が多く、初期対応にあたる行政職員の数が少ないことや、地形的に現場に向かう手段が限られていたとなども復旧活動に影響していると感じたといいます。
熊本地震や2020年の豪雨災害を経験した私たち。数年前まで私たちも被災者だったと有田さんは話します。

有田さん「つい数年前は自分たちも同じような状況にあったので、それを思い出して手を差し伸べていただければと思います」