熊本県八代市の博物館では、選りすぐりの収蔵品を集めた、秋の特別展が開かれています。

「未来の森ミュージアム名品選」と題した展覧会では、陶芸や絵画、工芸品など106点が展示されています。

江戸時代から伝わる八代焼(やつしろやき)は、表面を薄く剥ぎ取り色の違う釉薬(ゆうやく)を流し込む象嵌(ぞうがん)の技法が特徴。

また、今では「幻」と呼ばれる宇土(うと)の網田焼(おうだやき)の白磁(はくじ)は、山水文(さんすいもん)を染め付けたもので、精巧な技術が光る作品です。

一方、矢野派(やのは)の絵師による秋草図屏風(あきくさずびょうぶ)には、キクやキキョウ、ススキが描かれ、わび・さびといった日本独自の情緒が感じられます。1991年の開館以来八代ゆかりの文化財を収集してきた博物館自慢のコレクション。

この展覧会は、12月3日までです。