オルゴールのようなカリンバの心地よい音色と…優しい調べが会場を包みます。
「(歌詞)あなたが生まれた日 空は青く澄んで~」

この小さなコンサートを開いたのは、藤川潤司(ふじかわ じゅんじ)さんと川原一紗(かわはら かずさ)さん。
夫婦ユニット『音の和music』です。

2007年から活動する2人が奏でるのは、『オーガニックミュージック』。生楽器にこだわり、電気的な処理をしない音楽です。
観客「涙が出て」
観客「幸せな時間でしたし、愛で満たされるような」
観客「澄んだ声。神様からもらわれた宝物なんじゃないでしょうか」
聴く人を心から癒す、優しい音色を奏でます。
自宅には20年かけて集めた民族楽器
潤司さんと一紗さんの拠点は、熊本県玉名市の自宅にあります。

家族全員「手を合わせてください。心をこめていただきます」
3人の子どもたちと暮らしています。子どもたちが学校へ登校すると、音楽活動の時間です。
部屋に並べられているのは、潤司さんが20年かけて集めた自慢の「民族楽器」。

潤司さんは「レインスティック」という雨乞いの儀式などで使われる、アフリカ発祥の民族楽器を見せてくれました。
潤司さん「砂漠地帯で生まれたサボテンから、水の音が生まれてるという、人間の発想や想像力だったり、物を作る力の強さだったりをとても感じます」

アフリカやインドで使われている陶器製の「壺太鼓(つぼだいこ)」。名の通り、つぼの形をした楽器です。
潤司さん「もともとは上部の穴だけを叩いてたんですけど、横にも穴があいたことで楽器として進化してる」

次に出てきたのは「ディジュリドゥ」。
世界最古の管楽器と言われ、オーストラリアの先住民「アボリジニ」が使っていたとされています。

潤司さん「民族楽器の魅力は、人間の想像力と深く関わっているところです。木や動物の皮などの自然物から生まれる音、聞く人の体に自然と入っていく音になるのが魅力ですね」