熊本県内では、3日の午前6時半ごろに熊本地方と阿蘇地方で線状降水帯が発生し、降り続いた大雨で各地で大きな被害が出ています。

昨夜から激しい雷雨となった県内、熊本空港の情報カメラには稲光が映っています。
梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込み、益城町と山都町で1時間に”80ミリ以上”の猛烈な雨を観測、7月の観測史上最大を記録しました。
記者「田んぼだった地域は広い範囲で浸水し、流木など多くの土砂が流れ込んでいます」

益城町を流れる木山川(きやまがわ)は、午前7時に氾濫し、周辺の農地や道路に濁流が流れ出ました。

記者「雨の影響で県道・熊本高森線の道路が崩落しています」

氾濫した箇所の上流部分では、増水した木山川の流れに県道が大きく削られ、道路の一部が崩落しました。3日、午後6時現在も、通行止めが続いています。
また、益城町赤井(あかい)の寺には裏山から土砂が流れ込み、本堂が倒壊しました。住民たちは、事前に避難していたということで、けが人はいませんでした。

浄恩寺 玉春勇樹住職「本堂の崖側から土が壁を突き破ってやってきて、3回ぐらい地響きがあったので、その間に本堂がつぶれたと思います。30分くらいの間だった」
山都町(やまとちょう)の五老ヶ滝川(ごろうがたきがわ)の映像では、激しい濁流がしぶきをあげているのがわかります。

山都町 井手文雄教育長「私も初めてですし、こんなになるのかとびっくりしている」
カメラマン「山都町では国道445号線にかかる金内橋が崩落しています」

山都町では、御船川(みふねがわ)にかかる国道の橋が落ちました。
金内橋付近の住民「川の増水でゆっくり傾いていって、真ん中が。最初は歩道の方が折れた」

住民が撮影した映像には、すでに折れかかっている橋を車が渡る様子が映っていました。けが人の情報は入っていないということですが、復旧の目処は立っていません。
また3日午後には、県南部で再び線状降水帯が発生。
記者「激しい雨の影響で道路は冠水し、車が水しぶきをあげて通っています」

宇城市付近で1時間に約110ミリの猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報も発表されました。
記者「熊本市出水の住宅街です。雨のピークから2時間程経過していますが、こちらの道路は未だ30センチほど冠水したままです」

熊本市の一部の地域では、3日午後から雨が弱まったものの、水が引かず車が立ち往生している状況が続きました。










