熊本地震や豪雨で被災した熊本県山都町の「通潤橋(つうじゅんきょう)」が国宝に指定することになりました。土木構造物が国宝に指定されるのは全国で初めてです。

これは国の文化審議会が通潤橋を国宝に指定するよう、永岡桂子文部科学大臣に23日、答申したものです。

通潤橋は今から約170年前の1854年に肥後の石工の技術を結集して作られたもので、長さ約78メートル・高さ約21.3メートル国内最大規模の石造アーチ橋です。

今も水路橋として現役で、約108ヘクタールの水田を潤しています。

審議会では、技術を駆使し耐久性に優れた近世石橋の傑作で、九州の石橋文化を象徴するものとして評価されました。

国宝に指定する答申が出されたことを受けて山都町の町長は…

山都町 梅田 穣 町長「びっくりしていると同時に今後保存活用をどのようにしていくかが我々に課せられた大きな課題という思いでいます」

県内の建造物が国宝に指定されるのは「青井阿蘇神社」に次いで2例目です。

正式な指定は今年の秋ごろの予定で、石造アーチ橋が国宝に指定されるのは全国で初めてです。