家庭でのシミ対策

坂本さんによりますと、シミは昆虫の中でも寿命が長く、数年、生きることもあるしぶといヤツです。

そして湿度が高い夏場、爆発的に増える傾向にあります。

掛け軸や古書など、長い時間をかけて大切に保管してきたものほど注意が必要です。

ヤマトシミの写真(提供:熊本博物館)
ヤマトシミ(提供:熊本博物館)

坂本さん「大切な本は棚へしまったままにしがちですが、定期的に本棚から出して風にさらし、虫を逃がす『曝涼(ばくりょう)』、いわゆる虫干しが重要です」

その際、直射日光は本を傷めるため、日陰で風通しの良い場所で行うのがポイントです。

そしてもちろん「こまめな清掃が大切」。

ホコリや他の虫の死骸は、シミの餌となります。定期的に掃除をして餌や住み家となる場所をなくすことが、何よりの予防策となるということです。

小さな体で被害をもたらすシミ。

3年前には、更に爆発的な繁殖力を持つ「外来種のシミ」も国内で初めて確認されました。

新たな脅威の到来に、関係者たちは対策を急いでいます。 

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