記録的な大雨の影響で、土砂災害の被害が拡大する恐れがあるとして熊本市北区の6世帯へ発令された避難指示が継続しています。

熊本市北区清水万石1丁目の住宅地では、8月10日から11日にかけて降った大雨で裏山が崩れ、今でも雨が降ればさらなる土砂崩れの恐れがあるとして、おととい(18日)、避難指示が発令されました。

記者「大雨の被害から10日が経った今も裏山については対応の見通しが立っていないということです」

熊本市によりますと、崩れた斜面は民有地で、行政による土砂の撤去がすぐにはできない状況にあります。

親族の家に避難している住人は。

有馬隆幸さん「住めるような状態ではありません」

家の中にまで山の土砂が流れてきました。

記者「結構下に土砂が溜まってますよね」

有馬隆幸さん「ここに2人寝ていたんですよ。地鳴りしてからばしゃーんと物音が。びっくりして逃げていった。ぞっとしました。ちょっとでも遅れたら生き埋めになっていますので」

駆けつけたボランティアも安全を確認したうえで、作業を行い、ようやく家族のアルバムも取り出すことができました。

しかし…。

有馬隆幸さん「学校のアルバムも全部びしょ濡れで、もう残ったのはこれ、これもダメですね」

一方で、家屋への被害が少なく、雨の日以外は生活を続けている住民もいます。

住民の女性「家がしっかりしているからと言われたらそれまでですけど、裏山が怖くて。それだけですね」

熊本市は、県や国と協議しながら仮設住宅の準備も検討していますが、先の見通しが立たない状況に住民も不安を隠せません。

女性は、引っ越しを考えていると言います。

住民の女性「日ごろは緑が濃くて良い所だと思っていますけど、つくづく自然の怖さを感じました」