男性職人が多いある分野で日本一を目指す「女性職人」を取材しました。
榊 晶(さかき あきら)さん
「セメントとか25キロあるのを持つんですけど、重いと思ったことはないです。かたちに残る仕事がしたくて左官を選びました」

こちらが日本一を目指す左官職人の榊 晶さん、20歳です。

2021年4月から建物の壁や床などを塗り上げる技術を磨いています。

セメントや砂など重い素材を扱うため、圧倒的に男性が多い世界ですが…
榊さん
「力で負ける部分はあるんですけど、女性ならではの感性が使える部分は勝てるかなと思います」

そんな榊さんが挑戦するのが技能五輪全国大会。様々な分野で若い職人が日本一を目指す大会に、左官部門の熊本県代表として女性で初めて参加します。

大会では課題の図面に添って作品を作り上げ、仕上がりの美しさや正確さなどを競います。

その中で唯一自分で考えて製作できるのが、この真ん中の部分です。

オオタ 真嶋 浩 社長
「気持ちをぶつける、そこに懸けようと」

榊さん
「立体的な花をドーンと作ります」

型を切り抜いて製作する参加者が多い中、榊さんは立体感にこだわり、フリーハンドで勢いよく描く「花」で勝負します。

榊さん
「結果で恩返しがしたいので、目標は日本一をとることです」
女性左官職人は、全国でも活躍しています。榊さんが参加する大会でも2022年は17人中8人が女性です。

そして、榊さんが働く会社でも女性職人が活躍・修行しています。きっかけは2020年に女性の入社希望者が現われたこと。女性の緻密さや粘り強さ・社交性から、その仕事ぶりで「女性にも左官の適性がある」と考えるようになったそうです。

今後も積極的に女性を採用し、平等に働けるよう進めていく予定とのことです。