「バーベルの下に潜る競技」
ウエイトリフティングは、床に置いてあるバーベルを一気に頭上まで持ち上げて立ち上がる「スナッチ(写真左)」と、バーベルを一度肩の高さまで上げてから頭上に持ち上げる「クリーン&ジャーク(写真右)」の2種目の合計で競います。

より重いバーベルを持ち上げるには当然、パワーが必要です。
取材したこの日、下半身を鍛えるスクワットのトレーニングで一番負荷をかけた時の重りは108kgでした。
川瀨選手「100kg以上でスクワットするようになって、足の筋肉がついてクリーン(床から肩まで持ち上げる動作)で立つのが軽くなりました」
しかし、力だけが強ければ勝てる競技ではありません。実は柔軟性も大事な要素になっています。
海﨑監督「ウエイトリフティングはバーベルを上げるのではなく、バーベルの下に潜るんです。いかにバーベルを引き上げる高さを少なくするか」
そのため、自宅で取り組むトレーニングはストレッチだけ。

バーベルを持ち上げる前に低い姿勢を作るためには、股関節や足首の柔らかさが求められます。
川瀨選手「柔軟性だけを取り柄に頑張ってきたので、体を硬くしてしまうと記録が伸びないと思う」
しかし、高校生活最後の大会の目標を聞くと「日本一」というワードがなかなか出てきません。
川瀨選手「まずは県高校総体で自分の記録を維持した状態で優勝して、インターハイでは自己新記録を出して…上位を狙いたい」
――全国優勝というのは?
川瀨選手「いけたらしたいですが、厳しいかもしれない」