最大震度7を観測した熊本地震の発生から、4月14日で9年です。熊本県益城町では町の姿が大きく変わる一方で、未だに先の見えない生活を余儀なくされている人たちがいます。

復興が進む町で 公共工事に抱く“複雑な思い”

熊本地震から2か月後に、ドローンで撮影した益城町の映像。地震で倒壊したまま手つかずの住宅や、屋根が青いシートで覆われた建物も見られます。

あれから9年、同じ場所を今年4月に撮影した映像では、住宅や店舗は新しくなりましたが、空地が目立ちます。

そして、町のいたるところで目につくのが公共工事です。県道熊本高森線の4車線化や、町中心部の約28.3ヘクタールを対象にした、区画整理事業の工事が進んでいます。

木山地区に住む小嶺隆(こみね たかし)さんは、町が進める区画整理事業に複雑な思いを抱いています。

小嶺隆さん「(地震や工事で)この辺の住人が少なくなっています。県道沿いの住人が。近所付き合いが出来ない状態、その辺が寂しい」

工事現場を見渡す小嶺さん