プロ野球ドラフト会議でNPB入りを目指す選手をお伝えします。
2022年のドラフト会議は10月20日。

今回ご紹介するのは、九州大学出身」で初めてのNPBプレーヤーを目指す独立リーグ 火の国サラマンダーズのピッチャーです。

芦谷 汰貴 投手
「大学卒業して1年でNPB行くためにこの一年間、熊本で頑張ろうという思いで来ました」


馬原 孝浩 監督(火の国サラマンダーズ)
「(チームとしては)手放したくない選手なんですが、NPBにとられてしまうのではないかとうれしい悩みですね」


火の国サラマンダーズの芦谷 汰貴(あしたに たいき)投手(24)、MAX145キロのストレート、馬原監督も一級品と絶賛するスライダーを武器に独立リーグ1年目ながら今シーズン最多勝、最優秀防御率、最多奪三振といきなり3冠に輝いたプロ注目のサウスポーです(13勝 防御率1.95 奪三振125)。



芦谷 汰貴 投手
「力配分、間の使い方、牽制のタイミング、投球だけではなく先発投手としてのリズムの作り方も勉強しています」


そして、この勉強熱心さ。母校は九州最難関とも言われる九州大学です。


卒業論文は・・・「下向き傾斜加熱面における強制流動サブクール沸騰の気泡離脱挙動に関する研究」

芦谷汰貴投手が九州大学時代に書いた論文の一部。すごい…


学業で忙しい時期もありましたが、どのように(自分自身が)成長するかを考え続けていたといいます。

芦谷 汰貴 投手
「他の選手にはない強みだと思うので、成績が良かった方では無かったですが頑張ろうと思っていました」


九州六大学野球リーグでは、福岡大学など強豪私立大学から勝ち星を奪い、去年、プロ志望届を提出するも、結果は指名漏れ。そこで「あと1年だけ」と期限を決め、強い決意でサラマンダーズに入団しました。


芦谷 汰貴 投手
「学生野球が終わって野球をやる意味はNPBで活躍することが目的なので、だらだらというわけではなく、NPBに行くために、それができなければ野球はやめるという気持ちです」


体力の向上なくして技術の向上なし。トレーニング好きの自称・筋肉マニアはここでも・・・


芦谷 汰貴 投手
「筋トレも1時間半以上すると、あまり良くない。コルチゾール(ストレスホルモン)が出て効果が薄まるという研究結果もあるので筋トレも一緒で、集中してやっています」


NPBスカウトも視察に訪れるシーズン終盤。


先発マウンドに上がった姿を故郷・広島から駆け付けた兄・央貴(ひろき)さん(27)も見つめていました。


芦谷 汰貴 投手の兄 央貴さん
「ドラフトよりもチームの勝利を優先すれば、おのずとドラフトの話も実力もついてくるはずなのでチームとして必要とされる選手になってもらえればと思います」


その期待に応えるかのような奪三振ショーが開演。


アウトコースいっぱいのストレートで見逃し三振!

精密なコントロール


今度は切れ味鋭いスライダーで空振り三振。

落差のあるスライダー


結局、13個の三振を奪って完投勝利を収めました。

九州大学出身初のNPBプレーヤーとなるか
運命のドラフト会議は10月20日です。

芦谷 汰貴 投手
「自分がNPBに行くというのも目標の一つなので、そこは貪欲に。この一年、本当に形になってきているので最後まで1試合1試合集中して頑張りたいです」