昔からあいまい?第3の『あしきた』も現る
簡単な「芦」の字は、実は昔から使われていたといいます。
深川さん「『葦北町』だった時代に行われた合併10周年式典の写真を見てみると、垂れ幕には『芦』の字が書いてあります」

また、江戸時代の地図には『芦北郡』と書かれているものもありました。
そして更に、大島さんから驚きの事実が告げられます…。
芦北町 大島幸輔さん「『あしきた』の『あし』という字には、3パターン漢字があります」
『葦』『芦』に加え、『蘆』の漢字も使われていたと言うのです。
大島さん「例えば明治時代の神社明細帳には『葦北郡』『芦北郡』『蘆北郡』の3パターンが、同じ書物の中に混在しているんです」

『芦』は『蘆』の略字。三つとも水辺に生える植物が語源です。読み方が一緒で同じ意味を持つことから、どの字も違和感なく使われていたのではないかといいます。
大島さん「おそらく、みんな手書きするときは簡単な『芦』を書いていたんだと思います。公的な文書でも、ですね」
ちなみに深川さんと大島さん、2人は今の正式な住所は漢字で書けるのでしょうか?
深川さん、大島さん「書けます」
――町民なら当たり前に書ける…と?
深川さん、大島さん「いやっ、書けない人も多いと思います!」

町の事情に精通している2人からしても「書けない人も多い」という住所、それが『あしきた』郡 『あしきた』町。ここまで読んだあなたなら、きっともう正しい漢字を覚えられたのではないでしょうか?












