街で「テナント募集」の文字をよく見かけませんか?
新型コロナウイルスの影響で撤退した場所が空いたままという状況が続いています。なぜなのでしょうか?

街を歩けば“テナント募集”

熊本市の中心部は特に休日には多くの人が行きう一方、目立つのが「テナント募集」の張り紙です。

店舗が入っていない空きテナントが街中にどれほどあるのか、実際に歩いて確かめてみました。

記者「アーケード街を歩き始めてすぐなのですが、通り沿いにも“テナント募集”と書いてあります」

外装は残ったまま「テナント募集」の紙が貼られている店舗もありました。

熊本市によりますと、中心市街地の空きテナントは、コロナ禍のおととし(2022年)の時点で580件。その後、一部で店を出す動きがありましたが、今年2月時点でまだ430の空きテナントがあります。

「空きテナント」減らない理由は

なぜ動きが鈍いのか。テナントビルの管理をする会社に聞きました。

美創 六車忠晃さん「やはり大型の物件になると家賃が高い、多額の投資がかかるという要因がある」

「コロナ前だったらすぐ『押さえて』と言われる立地ですが…」約80坪の空きテナント

この会社が管理する80坪ほどの物件も空いたまま。6階建ての物件も、新築ですが丸4年、店が入っていません。

六車さん「コロナ禍以前でしたら『このテナントが空いたらすぐに押さえといて』と言われるような立地なのですが…。原材料費が上がっていることによって利益が減っているので、間接的に出店の鈍さに繋がっているのかなと」

4年間店が入らない…6階建ての新築物件

また、店を出す際に従業員を確保しにくいという人手不足の現状も、テナントが埋まりにくい要因です。

一方で、TSMCの熊本県内進出などで追い風が吹き始めています。

六車さん「多少は国内の企業や台湾の企業からの問い合わせ・打診が少しずつ増えているので、これから活発化していくと考えている」