◆担い手不足も課題
復旧が進む一方で、こんな風景も見られます。

RKB永牟田龍太「工事が終わっても、草が生い茂ったままで、耕作が始まっていないところもあります」
朝倉市が去年9月に実施したアンケートによると、黒川地区の復旧農地のうち、次の耕作者が決まっているのは約6割で、4割近くの人たちが「誰かに耕作をしてほしいと考えている」と回答しました。

災害をきっかけに、集落を離れた人や高齢で農業を辞めた人が少なくないためです。そうした中、担い手の決まらない農地を借り上げ、関係機関で連携して新たな耕作者を探す取り組みも始まっています。

福岡県農業振興推進機構 林公彦地域推進員「被災以前から中山間地ということで、高齢化が進んで担い手がいないということで農地を貸している方がいたが、それが5年前の災害でさらに拍車をかけると」
◆新たな耕作者を支援へ
住民たちも奮闘しています。
黒川の農業(未来)を守る会 鳥巣良彦代表「この農地を守っていくために、地元の人間なり携わった人たちが、どう将来像を描きながら一歩一歩前に進んでいくか」

鳥巣さんたちは、新たに黒川地区に来る耕作者をサポートしていこうと毎月、検討会を開いています。
鳥巣良彦代表「農業を好きな子たちが将来こういうところに来られて、将来生業として農業で飯が食える。そういう風な形まで我々は何かしらのサポートしながらでも、黒川王国を作らんと。農に関してはあそこが最高やろうとか、そういう声がいたるところから出るような地域にしたい思いがあります」
