鎌倉時代に九州北部に襲来した「元寇の船」がこれまで2隻見つかっている伊万里湾で、新たに船体の一部とみられる木材などが見つかりました。3隻目の発見となる可能性があるということです。海底に眠る遺跡の歴史的発見は、同時に保存という課題も突きつけています。
◆佐賀県と長崎県の県境に位置する伊万里湾

佐賀県と長崎県の県境に位置する伊万里湾。その湾口にある長崎県松浦市の鷹島沖で10月14日から始まった発掘調査。木材などが見つかった現場は、音波探査などで国学院大学 の池田栄史教授のグループがこれまで2隻の「元寇の船」を発見した際と同じような反応があった場所です。

国学院大学 池田栄史教授
「継続的に調査を入れていって、もっとこういうものもありそうだとか。アクティブな情報を出し続けていくということが、多くの国民の皆さんの関心を高めていくことにつながっていくだろう」
◆水深約15メートルの海底に

RKB今林隆史記者
「今回海の底からいったいどういったものが見つかったのか、これから潜って撮影してきます」

水深約15メートルの海底で、泥の中から見えてきたのは3隻目となる可能性がある船体の一部です。
RKB今林隆史記者
「海底面から1メートル掘り下げたところに木材が並んでいます。板材のほか丸太のような木も見えますが、そのさらに先にも多くの木材が残されています」
◆中国船の特徴的な構造を確認

船内を仕切る隔壁など中国の船の特徴的な構造が確認されたほか陶磁器なども見つかっていて、蒙古襲来=元寇の船の一部とみられます。
国学院大学 池田栄史教授
「板材が出てきた、その板材は南北方向に出ていたんですよ。南北方向に板材がずっと並ぶのかなと思ったら、今度はその底に2本の下に今度は東西方向に並ぶ板が出てきた」
◆「継続調査し元寇船の引き揚げめざす」

今年の調査で発掘できたのは、南北4メートル東西7メートルの範囲だけで、松浦市は来年度以降の調査継続を検討しています。
松浦市文化財課 内野義課長
「将来的に松浦市としては元寇船の引き揚げを目指したいというふうな大きな目標を掲げております。その中でどの船を引き揚げるといいますか、選択肢を増やすことも一つ大きな課題だと思っています」
今回の調査は文化庁から委託された松浦市が実施したパイロット事業で、福岡市や宗像市などの自治体の担当者が水中での調査の様子を視察しました。

福岡市 埋蔵文化財課 松村祐奈さん
「福岡市にも海があり、元寇ゆかりの地でもありますので、いつか機会があれば、水中考古学にも携わってみたい」







