子供の置き去り防止のため今年4月に義務化された送迎バスの安全装置、設置が進んでいません。1年間の猶予期間はあるものの国は、暑さが本格化する今月中の設置を呼びかけています。マンパワーだけに頼るしかない保育現場の現状です。


◆5月に“設置完了”のはずが「安全装置」が届かない


福岡県直方市にある幼稚園。約10人の園児が通園に送迎バスを利用しています。今年4月上旬、園児の置き去りを防ぐための安全装置を製造メーカーに発注しました。暑さが本格化し車内の温度が上がりやすくなる6月までに設置したいと考えたからです。

清光寺幼稚園・清永恵美副園長「国から通達が出ているので迅速に対応することで保護者に子供の命を守る上で安心していただけると。予定では5月のゴールデンウィーク明けくらいに完了できるだろうということだった」

ところが、安全装置はまだ届いていません。メーカーからの説明によるとウクライナ情勢や新型コロナによる工場の閉鎖などで半導体が不足し、生産が追いついていないというのです。