SDGsの取り組みです。天然由来の材料だけで「ストロー」を作る工場が、福岡市で本格稼働に向けた準備を進めています。この「ストロー」はお米などでできていて、食べることもできるんです。しかも廃棄した場合は完全に土に還ります。

◆返品された紙ストローの山を見て決意

「ゴー」という音を立てながら機械から出てきたストロー。均等な長さで切り揃えられます。

RKB小畠健太「できあがったばかりのストローです。まだ柔らかいのですが、乾燥させるとストローのようになります。米とトウモロコシでできているので食べられるんです」

お米とトウモロコシからとれるコーンスターチで作られた天然由来の「米ストロー」。福岡市東区にある工場で生産されています。社長が「米ストロー」を作ろうと思ったきっかけは、親族が経営する製紙工場で見た紙ストローの山でした。

工場を運営する「UPay」上官ゆい社長「義理の父が紙ストローを作っていたんですね。段ボールがすごい積み重なっていて。『やっぱりこれから紙ストローが来るんだ』って思っていたらすべて返品の山です。米粉を使い、完全生分解できるもの、完全植物由来のものにしようと。日本でもどんどんコメの消費量が減っているのが社会問題の一つです。日本の素材で製造して行きたいと思いました」

◆くず米を有効活用、捨てても土に還る

米ストローの原料となるのは、精米の際に発生し、商品価値が低い「くず米」です。これにコーンスターチを配合して作られています。着色料を加えれば、彩りも自在に変えられます。天然由来の材料だけでできているので、廃棄した場合でも完全に土に還るのです。

上官社長「精米するときにでるくず米、破砕米を使います。中小規模の農家さんですと、畑にまいてたり家畜のえさにされています。私たちは買い取ってアップサイクルしてストローにしていく」