テーマは昭和モダン 築55年当時からあった「風呂」も残した
森田さんはリノベーションするにあたって、もともとあったかなりのものをそのまま残した。テーマは「昭和モダン」だ。
森田英介さん
「建物に入って一番最初に目に入ったのが暖炉風の造りの飾り棚。実はこれ暖炉ではなく、床置き型のエアコンを設置するために造作でつくられたものです。元々のオーナーが一級建築士で自ら設計し建てたものなので、こだわりが随所に残っているんですです。すごく好きだし一番の売りにもなるかなと思っています」
暖炉風の飾り棚には、渋い焦げ茶色のタイルが貼られていて、なんとも言えない味わいを醸し出している。
リビングやキッチンに残された昭和の板ガラスも、処分せずに活用することにした。ガラスには全体に飾り模様が施されていて、今では手に入らない貴重な物だという。
さらに、「風呂場」も配管だけを替えてそのまま残した。ブルーとグリーンのタイル製の風呂場は、重厚でまるでどこかの洋館にありそうな雰囲気。今みても「古い」「汚い」という印象は全くない。
昭和を知らない森田さんにとって、昭和のクラシックな建築物はたまらなく魅力的だという。
森田英介さん
「昭和期の建物の内装をリノベーションするにあたってテーマを『昭和モダン』と掲げていますが、自分が昭和生まれではないので、果たして正しく『昭和モダン』が表現できているのかなと思いながら作っています。(笑)この大牟田という町は昔、炭鉱で栄えていた、まさに昭和の名残が町のあちこちに残っていたりするんです。炭鉱跡や三井港倶楽部などだけでなく、例えば商店街をつなぐ立派なアーケード、飲み屋のテナントビルの豪華なファサードなど、そういったのを見て『これが昭和の空間なんだ』と感じながら、昭和のエッセンスを学んでいます。」







