トウモロコシの粉をこねて生地を作り、うどんやパスタの代用品に…
毎月決まった日に米と生活費の配給があったが、家族4人の生活は楽ではなかった。
お金をもらうと、まず初めに必要経費を仕分け、どうしても欲しいものがある時は何か月も節約できるものを削って貯金した。
けれど突発的に家電品が故障したり、予期せぬ出費があったりと思い通りの生活などはできなかった。
食品などもほとんど北朝鮮で生産されたものを買っていたが、時々まとめ買いで中国製品もストックしておいた。
日本の食料品などは品質もいいし、安心して手にすることができるのだが、日本製は全てのものが高くて、とても手が出せるものではなかった。
生活費が足りなくなりそうになると、禁止されていた闇市にも通ったが、切羽詰まった時以外は、トウモロコシの粉をこねて生地を作り、うどんやパスタの代用品にして急場をしのぐこともあった。







