佐賀県警の科捜研の元職員が7年半にわたりDNA型鑑定で不正を繰り返していた問題です。警察庁は27日、10月から実施している「特別監察」の中間報告を公表しました。

この問題は佐賀県警の科捜研の元男性職員が去年10月までのおよそ7年半にわたって、130件の不正なDNA型鑑定を繰り返していたものです。

警察庁は10月8日から特別監察を実施し、男性職員が単独で実施したDNA型鑑定などについて調査しています。
警察庁によりますと、130件のうち「犯罪の捜査目的」での鑑定は101件で犯人でない人を容疑者として検察庁に送検したなどのケースは確認されず、捜査への影響はなかったということです。
一方、佐賀県警は当初、事件の証拠として16件の鑑定結果を検察庁に提出していたと発表していましたが、保管されていた書類を確認した結果、ほかにも9件ありあわせて25件だったことが新たにわかりました。
このうち18件は公判で使用されていなかったため影響はなかったということですが、残り7件については現在確認中だということです。

中間報告について佐賀県警は「報告内容を精査して適切に対応する」としています。
一方、会見を開いた佐賀県弁護士会はー
佐賀県弁護士会 出口聡一郎会長
「(未発表だった)9件をあえて隠ぺいしていたのか、あるいはあまりにも捜査がずさんだったのか、そのどちらかしかない」
佐賀県弁護士会は、特別監察について「内部調査の延長にすぎない」として改めて、第三者による調査の必要性を訴えました。







