弁護の依頼人に事件の見通しや弁護士費用などについて適切に説明しなかったなどとして、福岡県弁護士会は25日、弁護士を業務停止の懲戒処分にしました。
一方、この弁護士は「不当な処分だ」と主張。
会見開始の直前に会見場を訪れ同席を求める場面もありました。
RKB 西尾健佑記者
「福岡県弁護士会の上田会長らが法律事務所に入り込みます」
業務停止6か月の懲戒処分をうけたのは、福岡弁護士会に所属する後藤景子弁護士(48)です。
福岡県弁護士会によりますと、後藤弁護士は離婚訴訟の弁護の依頼をされた際に依頼人に事件の見通しや弁護士費用などについて適切に説明しなかったほか、弁護士費用を受領しても2年以上にわたり訴訟提起しなかったなどとされています。

福岡県弁護士会 上田英友会長
「弁護士職務基本規定が定める基本的な義務に違反したというものであります。本件によって弁護士、また弁護士会に対する信頼が毀損されたと感じておりまして、非常に遺憾だと考えているところでございます」
この会見の開始直前、後藤弁護士が突然訪れ「意見を述べたい」などと主張しました。

後藤景子 弁護士
「同席の会見を求めます。会長のお隣で私の意見を述べたいと思っております」
弁護士会側
「同席は認められませんので終わったとに記者の方の取材に応じていただければと思います」
後藤景子 弁護士
「許されるんですか?強行しておきながらですよ手続きを」
その後後藤弁護士による会見が開かれ、「女性弁護士の数が少なく、多くの離婚訴訟を抱え、対応に追われていた」として不当な処分であると主張しました。

後藤景子 弁護士
「わたしは答弁書を提出できておりません、それから自らを弁護するための証拠も提出できておりません。これらの手続きについて事前に費用も含めた説明はしております。『Aの十分な理解と了解を得た形が認められない』というところは虚偽です。これはショートメールのやり取りが残っておりますので」
後藤弁護士は去年3月にも民事訴訟で、裁判所から命じられた訴状の補正をせずに被告側に送ったなどとして、業務停止2か月の懲戒処分を受けていました。
後藤弁護士は近く懲戒処分の内容は不服として、審査請求を日本弁護士連合会に訴えるということです。







