▽10月30日(木)SMBC日本シリーズ2025第5戦阪神タイガースvs福岡ソフトバンクホークス/阪神甲子園球場
ソフトバンクにとって5年ぶりとなる「日本一」をかけて臨んだ阪神との頂上決戦・日本シリーズ。今年は本拠地・みずほPayPayドーム福岡でのスタートだったが…第1戦を落としてしまう。
それでも、第2戦でうっ憤を晴らすかのように鷹打線が大爆発!10対1と大勝すると…ここから一気に3連勝し、悲願達成に王手をかける。
そして、4万人を超える観衆が訪れた甲子園では今年最後となるプロ野球の試合、運命の第5戦。ソフトバンクが4連勝で決めるか、阪神がファンの声援を受け、待ったをかけるか。
ソフトバンクの先発は中4日での登板となった有原。今年の開幕投手が今シーズンの最後を締めくくるか。その立ち上がり、1回表をわずか6球で三者凡退に抑え、上々のスタートを切る。
しかし2回表、2つのフォアボールを与え、ランナー1、2塁のピンチを招くと…甘く入ったストレートを捉えられ、先制点を許す。
一方、早めに反撃に出たい鷹打線だったが、阪神の先発マウンドに立った元ソフトバンクの大竹をなかなか打ち崩せない。1回ウラから4回ウラまで4イニング連続で三者凡退に…。序盤、完璧に封じられる。
1点を追う5回表、有原が再び1、2塁のピンチを招くと、阪神・4番・佐藤輝を迎えたところで、小久保監督が早めの継投策に打って出る。有原に代わり2人目・ヘルナンデスがマウンドに上がる。しかし、相手の勢いを止められず、タイムリーを打たれ、追加点を許す。
このままでは終われない打線は7回表、2アウト1、2塁のチャンスを作ると…、ここで小久保監督が再び動く。牧原に代えて、近藤を打席に送る。しかし、見逃し三振に倒れ、チャンスを活かしきれない。
流れをつかめないまま試合は終盤に入るが、この危機的状況の突破口を開いたのが、チーム最年長・37歳の柳田。2点を追う8回表、ランナー1塁の場面で、逆方向へ起死回生の2ランホームランを放ち、同点とする。
さらに2対2で迎えた延長11回表には野村が快音を響かせる。ライトスタンドへの1号ソロホームランで、ソフトバンクがついに勝ち越す。
そして、そのウラ、マウンドには、パ・最優秀中継ぎの松本裕樹が上がる。
先頭の4番・佐藤にフォアボールを与えたが、落ち着いて後続を抑えていく。
悲願達成まで残りアウト1つ。迎えるバッターはこの日2安打の高寺。大観衆の声援に応えるかのようにしぶとくファウルで粘られるが…
投じた8球目、フォークボールでセカンドゴロに仕留め、試合終了。
逆転勝ちで4連勝を飾ったソフトバンクが5年ぶりの日本一に輝いた。就任2年目にして、初の頂点に立った小久保監督は9度、甲子園の夜空に舞った。
●小久保裕紀監督(インタビューより抜粋)
「セ・リーグ1位の阪神タイガースとなんとかいいゲームをしようと思い、日本シリーズに入ってきましたが、5試合とも息を抜く暇もない本当にいい試合ができたと思います。そして、昨年、我々が届かなかった日本一という目標を達成できてとてもうれしいです。1年間、1軍に帯同した中村晃が(腰の手術で)今回の日本シリーズに出場できないという中で、選手たちも彼の分までという思いで戦って、きょうユニフォームを持ってきてますけど、4軍まで全ての選手・スタッフ・首脳陣のチカラがなければ、日本一は達成できなかった。昨年は悔しい思いをしたので、今年はCSと日本シリーズと154試合を戦った選手たちに感謝しています。本当にたくましい選手たちに恵まれて幸せです。2025年のプロ野球はきょうをもって終わります。ファンの皆さま、一年間あたたかいご声援ありがとうございました。(球場から大歓声)また、2026年もプロ野球界を盛り上げられるように精一杯頑張ります!ありがとうございました!(球場から大歓声)」
【試合結果 ソフトバンク3-2阪神】
なお、MVP=最高殊勲選手賞は3戦連発の山川穂高、敢闘選手賞は阪神の佐藤輝明、優秀選手賞は柳田悠岐、杉山一樹、藤井皓哉の3名が選ばれた。
 
 
   
   
  

 
        
      




