10月6日は旧暦8月15日で「中秋の名月」でした。

ただ、「中秋の名月」が満月とは限らず、1~2日ズレることも多いのです。

6日と7日では、月の見た目はほとんど変わりませんので、6日に見損ねた人は、7日夜の満月でお月見をするのもおすすめです。

「十六夜」、なぜ「いざよい」?

ところで、「中秋の名月」のことを「十五夜」とも呼ばれますが、その翌日の月、「十六夜」のこはとなぜ「いざよい」と呼ばれるのでしょうか?

それには、月の出の時間が大きく係わっています。

太陽の場合、今の時期は少しずつ日の出が遅くなっていきますが、せいぜい1日1分程度です。

ところが、月の出の場合、1日に約30~70分も遅くなるのです。

その後の月も、月の出がどんどん遅くなっていきます。

例えば、東京の月の出の時刻は「中秋の名月」(十五夜)だった10月6日は午後4時41分ですが、翌日の「十六夜(いざよい)」では午後5時11分と、ちょうど30分も遅くなります。

「前日のこの時間には、もう見事な月が出ていたのに、きょうの月はまだ出てくれない。恥ずかしがっているのかなぁ」と古人は感じたに違いありません。

そのため「ためらう」という意味の古語「いざよう」を使い、「十六夜」のことを「いざよい」と呼ぶようになったといわれています。